会議の進行役を任されても、何をどのタイミングで問いかければよいのか分からず、その場しのぎで進めてしまう、という経験はないでしょうか。台本を用意せずに進行すると、議論が脱線したり時間が足りなくなったりして、決めるべきことが決まらないまま会議が終わってしまう恐れがあります。
この記事では、会議の進行台本を作る前に決めておきたい目的から、ChatGPTでの会議の流れの設計、議題ごとの問いかけの作り方、時間配分の決め方、議論が止まったときの準備、決定事項と次の対応を確認する締め方、そして進行台本を実際の会議で使える形へ整える方法までを順番に解説します。読み終える頃には、進行役が迷いにくい台本を作れる状態になります。
会議の進行台本を作る前に目的を決める
ChatGPTに依頼する前に、この会議で何を達成したいのかを決めておきます。
会議で決めることと共有することを分ける
この会議で決定すべきことと、単に共有するだけでよいことを分けます。両者を区別しておくことで、進行の中でどこに時間をかけるべきかが明確になります。
参加者と前提知識を確認する
参加者が誰で、どの程度の前提知識を持っているかを確認します。参加者の理解度に差があると、進行中に説明が必要な場面を見誤ってしまうことがあります。
会議終了時の達成状態を明確にする
会議が終わったときに、どのような状態になっていればよいかを明確にします。ゴールが明確であるほど、台本全体の構成を組み立てやすくなります。
ChatGPTで会議の流れを設計する方法
目的が決まったら、ChatGPTを使って会議全体の流れを設計します。
会議のゴールを渡すと、そこへ向かう流れになります。
あなたは会議のファシリテーションの経験がある担当者です。次の会議の進行の流れを設計してください。・会議の目的とゴール:〇〇 ・議題:〇〇 ・会議の長さ:〇〇 ・参加者と立場:〇〇出力は時間の流れに沿って「何をする/進行役が言うこと/この段階で決まっていること」を書いてください。
導入・議論・決定・確認の順に組み立てる
会議の流れを、導入、議論、決定、確認という順序で組み立てます。この流れを基本形にしておくことで、議題が変わっても一貫した進行がしやすくなります。
前提確認が必要な議題を先に置く
参加者間で前提知識の確認が必要な議題は、先に配置します。前提がずれたまま議論を進めると、後から認識の食い違いが表面化してしまう恐れがあります。
議題間のつながりを確認する
複数の議題がある場合、それぞれのつながりを確認します。関連する議題が離れて配置されていると、話が行き来してしまい進行がしづらくなります。
議題ごとの問いかけを作る方法
流れが設計できたら、各議題で使う問いかけを作ります。
参加者から引き出したい内容を伝えると、問いが具体になります。
あなたは会議のファシリテーションの経験がある担当者です。次の議題で使う問いかけを作ってください。・議題:〇〇 ・この議題で決めること:〇〇 ・発言してほしい参加者:〇〇 ・意見が分かれそうな点:〇〇出力は問いかけごとに「問いかけ/誰に向けるか/何を引き出すためか」を書いてください。はい・いいえで終わる問いは避けてください。
事実確認のための問いを用意する
現状を正しく共有するための、事実確認の問いを用意します。認識のずれがある状態で議論に入ると、後から前提を確認し直す時間が必要になってしまいます。
意見や選択肢を引き出す問いを用意する
参加者から意見や選択肢を引き出すための問いを用意します。こうした開かれた質問を準備しておくことで、一方的な説明で終わらない議論を促せます。
決定へ進めるための問いを用意する
議論を決定へつなげるための問いを用意します。意見が出た後にどう収束させるかまで考えておくことで、結論の出ない議論を防ぎやすくなります。
会議の時間配分を決める方法
問いかけが用意できたら、それぞれにかける時間配分を決めます。目的・議題・時間配分・事前資料の設計は、会議アジェンダの作り方で確認できます。
議題の重要度に応じて時間を配分する
重要度の高い議題に、より多くの時間を配分します。すべての議題に均等な時間を割り当てると、重要な論点に十分な時間を確保できなくなる恐れがあります。
発言と質疑の時間を確保する
説明だけでなく、参加者の発言や質疑にあてる時間も確保します。一方的な説明で終わってしまうと、参加者の理解や納得を確認する機会が失われてしまいます。
予定超過時に短縮する箇所を決めておく
時間が予定を超えた場合に、どこを短縮するかをあらかじめ決めておきます。その場で判断しようとすると、重要な議題まで削ってしまう恐れがあります。
議論が止まったときの進行を準備する方法
時間配分が決まったら、議論が止まった場合の対応も準備します。
止まる場面を想定させると、当日慌てずに進められます。
あなたは会議のファシリテーションの経験がある担当者です。次の会議で議論が止まりそうな場面と、その対応を準備してください。・議題と決めること:〇〇 ・参加者の関係:〇〇 ・過去に結論が出なかった論点:〇〇出力は「止まりそうな場面/進行役の切り出し方/それでも決まらない場合の扱い」を1行ずつ書いてください。
発言が出ないときの具体的な質問を用意する
参加者から発言が出ない場合に使える、具体的な質問を用意しておきます。抽象的な問いかけを繰り返すよりも、具体的な質問の方が発言を引き出しやすくなります。
議論が脱線したときの戻し方を決める
話が本題からそれてしまった場合の、元に戻す言い回しを決めておきます。あらかじめ用意しておくことで、その場で角を立てずに軌道修正しやすくなります。
意見が割れたときの判断方法を確認する
参加者の意見が割れた場合に、どのように判断するかを確認しておきます。判断方法が決まっていないと、その場の空気で結論を出してしまう恐れがあります。
決定事項と次の対応を確認する締め方を作る
議論への備えができたら、会議を締めくくる方法を作ります。
決定事項を読み上げて認識を合わせる
会議の最後に、決定した事項を読み上げて参加者の認識を合わせます。口頭だけで終わらせず、あらためて確認することで後からの食い違いを防げます。
担当者と期限を確認する
決定事項について、担当者と対応期限をその場で確認します。会議が終わった後に確認しようとすると、責任の所在があいまいなまま進んでしまう恐れがあります。
未決事項と次回扱う内容を確認する
その場で決まらなかった事項と、次回に持ち越す内容を確認します。未決事項を明確にしておくことで、次の会議への引き継ぎがスムーズになります。 締めで確認した決定事項を議事録として残す手順は、AIで議事録を作る方法で解説しています。
進行台本を実際の会議で使える形へ整える方法
締め方まで作れたら、最後に台本を実際に使える形へ整えます。
司会者が読みやすい短い文にする
台本の文章を、司会者が読み上げやすい短い文にします。長い文章のままでは、実際の進行中にとっさに読み取りにくくなってしまいます。
資料を示すタイミングを台本へ入れる
資料や画面を示すタイミングを、台本の中に明記しておきます。話す内容と資料の提示がずれると、参加者が混乱する原因になります。
会議後に実際の進行との差を見直す
会議が終わった後、実際の進行と台本との違いを見直します。想定と異なった箇所を確認しておくことで、次回の台本作成の精度を高められます。オンライン会議なら録音を残しておくと振り返りの材料になり、その録音から議事録まで作る流れはWeb会議の録音から議事録を作る手順で解説しています。
まとめ
ChatGPTで会議の進行台本を作る際は、会議の目的を決めたうえで、全体の流れと議題ごとの問いかけを設計することが大切です。時間配分を決め、議論が止まった場合の備えと締め方まで用意したうえで、実際に使いやすい形へ整えることで、進行役が迷わず会議を進められる台本に仕上げられます。
まずはこの会議で決めることと、共有するだけでよいことを分けるところから始めてみてください。 AIによる業務改善の全体像は、AIで業務改善する方法で解説しています。