集計しようとしたExcelデータに、同じはずの項目が「株式会社」と「(株)」のように違う表記で混ざっていたり、余分な空白や重複した行が紛れ込んでいたりして、正しく集計できない。そんな経験は多くの人にあるはずです。
ChatGPTを使うと、こうしたデータの乱れを見つけ出し、どう修正すべきかのルールを整理する作業を進めやすくなります。ただし、AIに推測で値を補わせてしまうと、かえって誤ったデータを作ってしまう危険もあります。
この記事では、Excelデータを整形する前に確認しておきたいことから、表記ゆれ・空白・重複・欠損値それぞれの整理方法、そして整形後の検証までを解説します。
目次
Excelデータを整形する前に確認すること
整形作業を始める前に、いくつか確認しておくべきことがあります。
元データを残して作業用コピーを作る
整形作業は、元データを直接書き換えるのではなく、コピーを作ってから進めます。元データが残っていれば、誤った処理をしても元に戻せます。
列ごとのデータ形式を確認する
各列がどのようなデータ形式であるべきかを確認します。日付の列に文字列が混ざっているなど、形式のズレがないかを見ておきます。
どの状態を正しいデータとするか決める
表記のどちらを正式な形とするか、あらかじめ基準を決めておきます。基準がないまま整形を進めると、判断がぶれてしまいます。
表記ゆれを見つけて統一する方法
同じ意味のデータが違う表記で存在していると、集計や検索が正しくできません。
列の値を渡すと、同じものを指していそうな表記の組み合わせを挙げてもらえます。
あなたはデータ整形の経験がある担当者です。次の列に含まれる値から、同じ対象を指していると思われる表記の組み合わせを挙げてください。・列名:〇〇 ・値の一覧:〇〇出力は「統一後の表記/統一対象の表記/判断の根拠」を1行ずつ書いてください。判断できないものは分けて挙げてください。
全角・半角や大文字・小文字の違いを洗い出す
全角と半角、大文字と小文字が混在している箇所を洗い出します。
略称と正式名称を統一する
略称と正式名称が混在している場合は、どちらかに統一します。
日付や住所など形式の違いを揃える
日付の表記や住所の書き方など、形式が統一されていない箇所を揃えます。
余分な空白や不要文字を整理する方法
見た目では気づきにくい空白や不要な文字も、集計の妨げになります。
前後の空白を取り除く
セルの前後に入り込んだ余分な空白を取り除きます。見た目は同じでも、空白の有無によって別のデータとして扱われてしまうことがあります。
改行や不要な記号を確認する
セル内の改行や、意図せず入り込んだ記号がないかを確認します。見た目上は問題なく見えても、こうした不可視の文字が残っていると、検索や集計で一致しない原因になります。
意図した文字まで削除しない条件を決める
不要な文字を削除する際、必要な文字まで一緒に消えてしまわないよう、削除する条件を明確にしておきます。
重複データを見つけて処理する方法
同じデータが複数行に存在していると、集計結果が実態とずれてしまいます。
どの列の組み合わせで重複と見なすかを相談すると、判断の軸が決まります。
あなたはデータ整形の経験がある担当者です。次のデータで、どの列の組み合わせが一致したら重複と見なすべきか判断してください。・列名:〇〇 ・1行が表す単位:〇〇 ・データの用途:〇〇出力は「重複判定に使う列の組み合わせ/その理由/残すべき行の選び方」を書いてください。
重複判定に使う列を決める
どの列を基準に重複と判定するのかを決めます。すべての列が完全一致する場合だけを重複とするのか、一部の列だけで判定するのかによって結果が変わります。
完全一致と部分一致を分けて考える
すべての項目が一致する完全な重複と、一部の項目だけが一致する部分的な重複を分けて考えます。
削除前に残すレコードを決める
重複を削除する際、どちらの行を残すのかをあらかじめ決めておきます。
欠損値を確認して扱いを決める方法
空欄になっているデータをどう扱うかも、整形作業の重要な工程です。
空欄が本当に欠損か確認する
空欄になっている理由が、単に入力されていないだけなのか、該当する値がないという意味なのかを確認します。
補完・除外・空欄維持のルールを決める
欠損値をどう扱うか、補完するのか、除外するのか、そのまま空欄として残すのかというルールを決めます。
AIに推測で値を補わせない
存在しない値をAIに推測で埋めさせることは避けます。事実にもとづかない補完は、分析結果を歪める原因になります。
ChatGPTで整形ルールとExcel処理を組み立てる方法
ここまで整理したルールをもとに、実際の処理方法を組み立てます。
決めた整形ルールを渡して、Excelでの処理手順に落とし込ませます。
あなたはExcelでのデータ整形に慣れた担当者です。次の整形ルールを、Excelでの処理手順へ落としてください。・整形したい内容:〇〇 ・対象の列:〇〇 ・元データを残す必要があるか:〇〇出力は処理する順序ごとに「何をするか/使う機能または関数」を1行で書いてください。元データを壊す操作があれば先に注意点として示してください。
データの取り込みから整形までを繰り返し実行する場合は、ChatGPTでPower Queryを使う方法|データ取り込み・整形手順を組み立てるも確認しておくと手順を組み立てやすくなります。
変換前と変換後の例をChatGPTへ示す
どのようなデータをどう変換したいのか、具体例をChatGPTに示すと、意図に沿った処理方法を提案してもらいやすくなります。
関数・Power Queryなど実行方法を選ぶ
関数を使うのか、Power Queryを使うのかなど、実行方法をChatGPTと相談しながら選びます。
一括処理前に少量データで試す
すべてのデータに一括で処理をかける前に、少量のデータで試し、意図した結果になるかを確認します。
整形後のデータを検証する方法
整形が終わったら、意図した結果になっているかを検証します。
レコード件数が意図せず変わっていないか確認する
整形の前後で、レコードの件数が想定外に変わっていないかを確認します。
元データとサンプルを照合する
いくつかのサンプルを元データと照らし合わせ、正しく変換されているかを確認します。
集計結果が整形前後で不自然に変わっていないか確認する
整形後のデータで集計した結果が、整形前の状態と比べて不自然に変わっていないかを確認します。
まとめ
Excelデータの整形では、表記ゆれ、余分な空白、重複、欠損値それぞれについて、どう扱うかのルールを先に決めておくことが重要です。ChatGPTに具体例を示しながら処理方法を相談し、一括処理の前に少量データで試すことで、意図しない結果を防げます。
まずは、手元にある集計しづらいデータをひとつ選び、この記事の流れに沿って整形を進めてみてください。
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