毎回同じ指標をExcelで確認しているものの、必要な数字を探すのに時間がかかり、状況をひと目で把握できない、という悩みはないでしょうか。表とグラフがバラバラに配置されていると、見るたびに視線があちこちに移動してしまいます。
この記事では、Excelダッシュボードを設計する前に決めておきたい利用目的から、表示するKPIの選び方、KPIを支える集計表の設計、データに合うグラフの選び方、ChatGPTでのレイアウト設計、KPI・表・グラフの見やすい配置方法、そしてダッシュボードが判断に使えるかの確認方法までを順番に解説します。読み終える頃には、ChatGPTを使って状況を判断しやすいExcelダッシュボードを作れる状態になります。
Excelダッシュボードを設計する前に利用目的を決める
ChatGPTに設計を依頼する前に、ダッシュボードを何のために使うのかを決めておきます。
誰が何を判断するために見るのか決める
まず、このダッシュボードを誰が、何を判断するために見るのかを決めます。利用目的が定まっていないと、後で選ぶKPIや表現方法の基準がぶれてしまいます。
確認する頻度と対象期間を決める
ダッシュボードを確認する頻度と、扱う対象期間を決めます。日次で見るのか月次で見るのかによって、必要な集計の粒度が変わります。
一画面で伝えるテーマを絞る
一つの画面で伝えるテーマを絞ります。多くの情報を一画面に詰め込もうとすると、かえって何を見ればよいのか分かりにくくなってしまいます。
ダッシュボードに表示するKPIを選ぶ方法
利用目的が固まったら、実際に表示するKPIを選びます。目標から指標・計算方法・目標値を決める手順は、業務KPIの設計方法で確認できます。
判断に直接必要な指標を洗い出す
利用目的に掲げた判断に、直接必要となる指標を洗い出します。関連性の薄い指標まで並べると、本当に見るべき数字が埋もれてしまいます。
結果指標と原因を確認する指標を分ける
最終的な結果を示す指標と、その原因を確認するための指標を分けます。両者を区別しておくことで、結果が悪化した際にどこを確認すればよいかが分かりやすくなります。
KPIの定義と集計単位を揃える
選んだKPIについて、定義と集計単位を揃えます。同じ名称の指標でも定義がずれていると、後で数値を比較した際に誤解を招く原因になります。
KPIを支える集計表を設計する方法
KPIが決まったら、それを支える集計表を設計します。
表示したいKPIと元データを渡すと、必要な集計表の構成を組み立ててもらえます。
あなたはExcelでの集計と可視化に慣れた担当者です。次のKPIを表示するために必要な集計表を設計してください。
・表示したいKPI:〇〇
・元データの列:〇〇
・更新する頻度:〇〇出力は集計表ごとに「表の名前/行と列に置く項目/集計する値」を書いてください。KPIの計算に使わない項目は含めないでください。
KPIの元になるデータ項目を整理する
各KPIを算出するために必要なデータ項目を整理します。元データが整理されていないと、KPIを正しく計算できているかどうかの確認が難しくなります。
比較軸と集計単位を決める
集計表で使う比較軸と、集計する単位を決めます。期間や部門など、何を軸に比較するのかが明確であれば、集計表の構造も組み立てやすくなります。
更新時に同じ集計ができる構造にする
データを更新するたびに、同じ手順で集計できる構造にしておきます。都度手作業で組み直す構造では、更新のたびに時間がかかり、集計ミスの原因にもなります。
データに合うグラフを選ぶ方法
集計表が設計できたら、データの性質に合わせてグラフの種類を選びます。
時系列の変化は折れ線で表す
時間の経過にともなう変化を示したい場合は、折れ線グラフを使います。時系列の推移は、折れ線で表すことで変化の傾向をつかみやすくなります。
項目間の比較は棒グラフで表す
異なる項目同士を比較したい場合は、棒グラフを使います。棒の高さを並べることで、項目ごとの差を直感的に把握しやすくなります。
構成比など目的に応じて表現方法を選ぶ
全体に対する構成比を示したい場合など、目的に応じて適切な表現方法を選びます。すべてを同じ種類のグラフで表そうとすると、伝えたい内容とグラフの形が合わなくなることがあります。
ChatGPTでダッシュボードのレイアウトを設計する方法
グラフの種類が決まったら、ChatGPTを使ってレイアウトを設計します。
見る人と判断内容を渡すと、配置の優先順位を決めてもらえます。
あなたはダッシュボード設計の経験がある担当者です。次の条件でExcel1シートに収まる配置案を作ってください。
・見る人:〇〇
・その人が判断すること:〇〇
・表示するKPI:〇〇
・表とグラフの数:〇〇出力は上から順に「置くもの/その位置に置く理由」を1行で書いてください。1画面に収まらない要素があれば指摘してください。
KPI・表・グラフの役割をChatGPTへ伝える
用意したKPI、集計表、グラフそれぞれの役割をChatGPTへ伝えます。役割を伝えたうえでレイアウトの提案を依頼すると、目的に沿った配置案を検討しやすくなります。
見る順番に沿った配置案を出させる
利用者がダッシュボードを見る順番を意識した配置案を出してもらいます。視線の流れを考慮した配置であれば、重要な情報から自然に確認できるようになります。
複数案を比較して情報の優先順位を調整する
出てきた複数の配置案を比較し、情報の優先順位を調整します。一つの案だけで決めてしまうと、より見やすい配置を見落とす可能性があります。
KPI・表・グラフを見やすく配置する方法
配置案が固まったら、実際にKPI・表・グラフを見やすく配置します。
作った配置案を渡して、見づらくなる箇所を指摘させます。
あなたはダッシュボード設計の経験がある担当者です。次の配置案を見て、見づらくなる箇所を指摘してください。
・配置案:〇〇
・見る人が最初に確認したい数値:〇〇出力は「該当箇所/何が見づらいか/どう直すか」を1行ずつ書いてください。
重要なKPIを最初に目に入る位置へ置く
特に重要なKPIは、画面を見たときに最初に目に入る位置へ配置します。重要な数字が画面の端や下に埋もれていると、確認漏れの原因になります。
関連する表とグラフを近くにまとめる
内容が関連する表とグラフは、近い位置にまとめて配置します。関連情報が離れて配置されていると、見比べる際に視線の移動が増えてしまいます。
色や装飾を増やしすぎず情報の階層を作る
色や装飾を使いすぎず、情報の重要度に応じた階層を作ります。装飾が多すぎると、どこが本当に重要な情報なのかがかえって分かりにくくなります。
ダッシュボードが判断に使えるか確認する方法
配置が完成したら、実際に判断に使える状態になっているかを確認します。
初見でも重要な変化を把握できるか確認する
初めてこのダッシュボードを見る人でも、重要な変化を把握できるかを確認します。作成者本人にとって分かりやすくても、他の利用者には伝わらないことがあります。
KPIとグラフの数値が一致するか確認する
表示されているKPIの数値と、グラフに表されている数値が一致しているかを確認します。集計元がずれていると、同じダッシュボード内で矛盾した数字が並んでしまうことがあります。
更新後もレイアウトと集計が崩れないか確認する
データを更新した後も、レイアウトや集計が崩れずに保たれるかを確認します。更新のたびにレイアウトを直す必要があるダッシュボードは、継続的な運用が難しくなります。
まとめ
ChatGPTでExcelダッシュボードを設計する際は、利用目的を明確にしたうえで、KPIと集計表を整理し、データに合ったグラフを選ぶことが大切です。見る順番を意識した配置に整え、初見でも判断できるかや数値の一致を確認することで、実務で使い続けられるダッシュボードに仕上げられます。
まずはこのダッシュボードを誰が何を判断するために見るのか、目的を一文で書き出すところから始めてみてください。 Excel業務全体の効率化は、AIでExcel業務を効率化する方法で解説しています。