提案や説明の場を控え、どのような質問が来るか分からず、当日その場で答えに詰まってしまわないか不安になる、という経験はないでしょうか。想定質問を準備しないまま本番を迎えると、その場しのぎの回答になってしまうことがあります。
この記事では、想定質問を作る前に整理しておきたい相手と説明目的から、ChatGPTで相手が疑問に思う点を洗い出す方法、提案内容への反対意見や懸念の質問化、想定質問への回答案の作成、回答を支える根拠の整理、回答できない質問と追加確認事項の整理、そして想定Q&Aを実際の質疑に使える形へ整える方法までを順番に解説します。読み終える頃には、ChatGPTを使って質疑応答の準備を根拠を持って進められる状態になります。
想定質問を作る前に相手と説明目的を整理する
ChatGPTに洗い出しを依頼する前に、説明する相手と目的を整理しておきます。
説明相手の立場と関心を整理する
まず、説明を受ける相手の立場と、その相手が関心を持っている点を整理します。ここが分かっていないと、想定される質問の方向性も見えてきません。
提案や説明で理解してほしい内容を明確にする
この提案や説明を通じて、相手に理解してもらいたい内容を明確にします。伝えたい内容がはっきりしていれば、そこから生まれる疑問も予測しやすくなります。
使用する資料の範囲を決める
質疑応答の準備で使用する資料の範囲を決めます。範囲が広すぎると、想定質問の洗い出しに時間がかかりすぎてしまいます。
ChatGPTで相手が疑問に思う点を洗い出す方法
相手と目的が整理できたら、ChatGPTを使って疑問点を洗い出します。
相手の立場と関心を渡すと、その人が聞きそうな質問に近づきます。
あなたは提案の質疑対応の経験がある担当者です。次の資料について、相手から出そうな質問を洗い出してください。
・資料の内容:〇〇
・相手の立場:〇〇
・相手が気にしていること:〇〇
・相手が判断すること:〇〇出力は質問ごとに「質問/なぜその質問が出るか」を1行で書いてください。資料に書かれている内容で答えられる質問と、書かれていない質問を分けてください。
資料を初めて見る人の疑問を出させる
この資料を初めて見る人が抱きそうな疑問を出してもらいます。ChatGPTに資料の内容を伝えて依頼すると、作成者自身では気づきにくい疑問点に気づけることがあります。
数字・前提・実現方法への質問を分ける
洗い出した疑問を、数字に関するもの、前提に関するもの、実現方法に関するものに分けます。種類ごとに分けておくことで、後で回答を準備する際に整理しやすくなります。
重複する質問を統合する
似た内容の質問が重複している場合は統合します。同じ趣旨の質問が複数残っていると、準備すべき回答の数が不必要に増えてしまいます。
提案内容への反対意見や懸念を質問化する方法
疑問点が洗い出せたら、提案への反対意見や懸念も質問の形にします。
反対する立場から考えさせると、厳しい質問が出てきます。
あなたはこの提案に反対する立場の関係者です。次の提案について、反対する理由と懸念を質問の形で挙げてください。
・提案内容:〇〇
・提案に伴う変更や負担:〇〇
・影響を受ける部署:〇〇出力は質問のみを1行ずつ書いてください。答えは不要です。感情的な表現ではなく、判断に関わる論点として書いてください。
費用や効果への懸念を洗い出す
提案にかかる費用や、得られる効果に対する懸念を洗い出します。費用対効果への疑問は、多くの提案の場で共通して出やすい観点です。
実行上のリスクや制約を質問にする
提案を実行する際に想定されるリスクや制約を、質問の形に整えます。実行段階での懸念をあらかじめ想定しておくことで、当日の質問にも落ち着いて対応しやすくなります。
代替案との違いを問う質問を整理する
この提案と、他に考えられる代替案との違いを問う質問を整理します。比較の観点からの質問は、提案の妥当性を判断する場でよく出てくる質問です。
想定質問への回答案を作る方法
質問の洗い出しができたら、それぞれへの回答案を作ります。
結論を先に示す回答案を作る
各質問に対して、まず結論を示す形で回答案を作ります。結論を先に伝えることで、聞き手が回答の趣旨をすぐに理解しやすくなります。
質問に直接答える範囲へ絞る
回答は、その質問に直接答える範囲に絞ります。関連する情報まで盛り込みすぎると、かえって回答の要点が伝わりにくくなってしまいます。
不確かな内容を断定しない
確認が取れていない内容を、断定した表現で答えないようにします。不確かな情報を断定的に答えてしまうと、後で訂正が必要になった際に信頼を損なう可能性があります。
回答を支える根拠を整理する方法
回答案ができたら、それぞれの回答を支える根拠を整理します。
資料内の数値や事実と回答を紐付ける
回答の内容を、資料内に記載されている数値や事実と紐付けます。根拠がそこと結びついていれば、質問された際にすぐに裏付けを示せます。
根拠資料をすぐ示せるようにする
回答の根拠となる資料を、質疑の場ですぐに示せるように準備します。根拠を探すのに時間がかかると、回答への信頼感が薄れてしまうことがあります。
推測と確認済み情報を分ける
推測にとどまる内容と、確認が済んでいる情報を分けて整理します。両者を区別しておくことで、回答時にどこまで断定してよいかを判断しやすくなります。
回答できない質問と追加確認事項を整理する方法
根拠が整理できたら、その場では回答できない質問も整理します。
手元の情報を渡すと、答えられる質問とそうでない質問が分かれます。
あなたは提案の質疑対応の経験がある担当者です。次の質問を、手元の情報で答えられるかどうかで分類してください。
・質問の一覧:〇〇
・手元にある情報:〇〇
・確認すれば分かること:〇〇出力は「今答えられる/確認すれば答えられる/現時点では答えられない」の3つに分け、後者2つは誰に何を確認するかを添えてください。
現時点で回答できない質問を明示する
現時点の情報では回答できない質問を、あらかじめ明示しておきます。答えられない質問を事前に把握しておくことで、当日焦らず対応方針を示せます。
誰に何を確認するか整理する
回答できない質問について、誰に何を確認すればよいかを整理します。確認先が分かっていれば、質疑の場で「持ち帰って確認する」という対応もスムーズに行えます。
回答期限が必要な事項を決める
追加確認が必要な事項について、回答すべき期限を決めます。期限を決めておかないと、確認事項がそのまま放置されてしまう可能性があります。
想定Q&Aを実際の質疑に使える形へ整える方法
ここまでの内容が整ったら、実際の質疑で使える形に整えます。
重要度の高い質問から並べる
想定Q&Aを、重要度の高い質問から順に並べます。優先度の高い質問から確認できる構成にしておくことで、限られた準備時間でも重要な部分から対応できます。
回答を短く話せる形に整える
回答は、実際に口頭で短く話せる形に整えます。文章として長い回答をそのまま読み上げようとすると、聞き手にとって理解しづらくなってしまいます。
実際に読み上げて不足や曖昧さを確認する
作成した回答を実際に声に出して読み上げ、不足や曖昧な部分がないかを確認します。文字で見るだけでは気づかない言い回しの不自然さも、声に出すことで発見しやすくなります。
まとめ
ChatGPTで想定質問と回答を作る際は、相手と説明目的を整理したうえで疑問点や懸念を洗い出し、回答案とその根拠を整理することが大切です。回答できない質問への対応方針を明確にし、重要度順に整えて読み上げ確認を行うことで、実際の質疑に使える準備に仕上げられます。
まずは説明を受ける相手の立場と、その相手が関心を持っている点を整理するところから始めてみてください。 業務文書づくり全体の流れは、AIで業務文書・社内資料を作る方法で解説しています。