稟議書を書こうとしても、何を書けば承認者に納得してもらえるのか分からず、思いついた順に書いてしまう、という経験はないでしょうか。承認に必要な情報を整理しないまま提出してしまうと、差し戻しが続き、承認までに余計な時間がかかってしまう恐れがあります。
この記事では、稟議書を作る前に集めておきたい承認に必要な情報から、ChatGPTでの稟議の目的と背景の整理、実施内容と費用の書き方、期待する効果と根拠の整理、リスクと対応策の整理、代替案や実施しない場合の影響の整理、承認者が判断しやすい稟議書へのまとめ方、そして提出前の確認方法までを順番に解説します。読み終える頃には、承認者が判断しやすい稟議書のたたき台を作れる状態になります。
稟議書を作る前に承認に必要な情報を集める
ChatGPTに依頼する前に、稟議の承認に必要な情報を集めておきます。
誰が最終承認者かを確認する
この稟議を最終的に承認する人が誰なのかを確認します。承認者が明確でないと、その人の判断基準に合わせた情報を用意できません。
承認までに必要な手続きを確認する
承認に至るまでにどのような手続きや関係部署の確認が必要かを確認します。手続きを把握しないまま進めると、提出後に想定外の差し戻しが発生してしまう恐れがあります。
過去に類似の稟議があったか確認する
過去に類似の内容の稟議が通っているかどうかを確認します。過去の事例を把握しておくことで、承認者がどのような点を重視するかの参考になります。
ChatGPTで稟議の目的と背景を整理する方法
必要な情報が集まったら、ChatGPTを使って稟議の目的と背景を整理します。
承認者が知りたいことを先に渡すと、判断材料が前に出ます。
あなたは社内の稟議書作成に慣れた担当者です。次の内容から稟議の目的と背景を整理してください。
・実施したいこと:〇〇
・今困っていること:〇〇
・承認者:〇〇
・承認者が気にすること:〇〇出力は目的を一文で示し、そのあとに背景を3行以内で書いてください。実施したい手段ではなく、解決したい状態を目的にしてください。
何を実施したいのかを一文で明確にする
この稟議で何を実施したいのかを、一文で明確に表現します。目的が長く曖昧なままでは、承認者が要点をつかみにくくなってしまいます。
実施したい背景や課題を整理する
なぜこの実施が必要なのか、背景にある課題を整理します。背景が伝わらないと、承認者は必要性そのものを判断できません。
放置した場合に起こりうる問題を整理する
この施策を実施しなかった場合に、どのような問題が起こりうるかを整理します。現状維持のリスクを示すことで、実施の必要性がより伝わりやすくなります。
実施内容と必要費用を分かりやすく書く方法
目的と背景が整理できたら、実施内容と費用を分かりやすく書きます。
実施する内容を具体的に記載する
何を、どのように実施するのかを具体的に記載します。抽象的な説明のままでは、承認者が実施イメージを持てません。
費用の内訳を項目ごとに整理する
必要な費用を、項目ごとに分けて整理します。総額だけを示すよりも、内訳が分かる方が承認者は納得しやすくなります。
一時費用と継続費用を区別する
初期にかかる一時的な費用と、その後継続して発生する費用を区別します。区別せずに合算してしまうと、翌年度以降の負担を正しく判断できなくなってしまいます。
期待する効果と根拠を整理する方法
費用が整理できたら、期待する効果とその根拠を整理します。
根拠になる数値を渡すと、言いすぎのない効果の書き方になります。
あなたは社内の稟議書作成に慣れた担当者です。次の内容から期待する効果を整理してください。
・実施内容:〇〇
・現在かかっている時間や費用:〇〇
・見込みの根拠:〇〇出力は「効果/その根拠/どこまでが見込みか」を1行ずつ書いてください。根拠のない数値は書かず、見込みは断定しないでください。
定量的に示せる効果を整理する
数値で示すことができる効果を整理します。感覚的な表現だけでは、投資に見合う効果かどうかを承認者が判断しにくくなります。
定量化しにくい効果も言葉で示す
数値化が難しい効果についても、具体的な言葉で示します。定量的な効果だけに偏ると、実施の価値を十分に伝えきれない場合があります。
効果が出るまでの期間を示す
効果が実際に現れるまでにどの程度の期間がかかるかを示します。期間の見通しがないと、承認者は短期的な視点だけで判断してしまう恐れがあります。
リスクと対応策を整理する方法
効果が整理できたら、実施に伴うリスクとその対応策を整理します。
実施に伴う主なリスクを洗い出す
この施策を実施する際に想定される主なリスクを洗い出します。それらを示さないまま提出すると、後から指摘された際に対応が後手に回ってしまいます。
リスクごとの対応策を用意する
洗い出したリスクそれぞれについて、対応策を用意します。リスクだけを示して対応策がないと、承認者は安心して承認しにくくなります。
対応しきれないリスクは正直に示す
すべてを解消できないリスクについては、その旨を正直に示します。リスクを隠したまま進めてしまうと、後で発覚した際に信頼を損なう恐れがあります。
代替案や実施しない場合の影響を整理する方法
リスクが整理できたら、代替案や実施しない場合の影響も整理します。
比較対象を出させると、承認者の「他の手はないのか」に答えられます。
あなたは社内の稟議書作成に慣れた担当者です。次の実施内容について、代替案と実施しない場合の影響を整理してください。
・実施内容と費用:〇〇
・解決したい課題:〇〇
・社内で使える他の手段:〇〇出力は「代替案/その案の費用感/採用しない理由」と、実施しない場合に起きることを分けて書いてください。
検討した他の選択肢を整理する
この案以外に検討した選択肢があれば整理します。他の選択肢との比較がないと、なぜこの案を選んだのかが伝わりにくくなります。
この案を選んだ理由を明確にする
複数の選択肢の中から、この案を選んだ理由を明確にします。比較した上での選択であることが伝わると、承認者の納得感が高まります。
実施しない場合の影響を具体的に示す
この施策を実施しなかった場合、業務や事業にどのような影響が出るかを具体的に示します。影響が具体的であるほど、実施の緊急性が伝わりやすくなります。
承認者が判断しやすい稟議書へまとめる方法
代替案まで整理できたら、承認者が判断しやすい形へまとめます。
結論を稟議書の冒頭に配置する
何を承認してほしいのかという結論を、稟議書の冒頭に配置します。それが後半にあると、承認者が全体を読み終えるまで要点をつかめません。
判断に必要な情報だけを簡潔に示す
承認の判断に必要な情報を、簡潔にまとめて示します。関係のない情報まで詰め込むと、かえって重要な判断材料が埋もれてしまいます。
補足資料と本文の役割を分ける
詳細なデータは補足資料に回し、本文では要点だけを示すよう役割を分けます。本文に細かい情報を詰め込みすぎると、承認者が全体像をつかみにくくなります。
ChatGPTで作った稟議書を提出前に確認する方法
まとめができたら、最後に提出前の確認を行います。
金額や数値の誤りを確認する
記載した金額や数値に誤りがないかを確認します。数値の誤りは、稟議書全体の信頼性を損なう原因になります。
事実と見込みを区別して確認する
確定している事実と、あくまで見込みである内容を区別して確認します。両者を混同したまま提出すると、後から見込み違いを指摘される恐れがあります。
ChatGPTが補完した内容の事実確認をする
ChatGPTが整理の過程で補完した内容について、事実確認を行います。もっともらしく書かれていても、裏付けの取れていない内容をそのまま提出しないことが大切です。
まとめ
ChatGPTで稟議書を作る際は、承認に必要な情報を集めたうえで、稟議の目的と背景を整理することが大切です。実施内容と費用、期待する効果とリスク、代替案を整理し、承認者が判断しやすい形へまとめたうえで提出前に確認することで、承認までスムーズに進められる稟議書に仕上げられます。
まずは誰が最終承認者かを確認するところから始めてみてください。 業務文書づくり全体の流れは、AIで業務文書・社内資料を作る方法で解説しています。