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ChatGPTでExcelデータ分析をする方法|集計・傾向把握・考察を効率化

手元にあるExcelやCSVのデータを前に、どこから分析を始めればよいのか迷ってしまうことはないでしょうか。この記事では、ChatGPTを使ってExcelデータ分析を進める方法を解説します。分析目的とデータ項目の整理から、必要な集計方法の決め方、傾向の見つけ方、CSVデータを扱うときの進め方、そして分析結果から考察を組み立てる方法まで、順を追って紹介します。

データ分析はChatGPTに丸投げするのではなく、目的の整理や結果の確認を自分で行いながら進めることで、業務に活かせる精度の高い分析になります。

手順が抽象的にならないよう、この記事では一つの分析を最後まで追いかけます。題材は「通販サイトの返品データ12か月分から、梱包の見直しが必要かを判断する」です。件数は約2,800件、列は注文日・商品カテゴリ・返品理由・金額・配送方法の5つ、という想定で読み進めてください。

目次

ChatGPTでExcelデータ分析を始める前の準備

分析を始める前に、扱うデータの状態を確認しておく必要があります。

データの項目名と意味を確認する

各項目の名称と、それぞれが何を表しているのかを確認します。意味があいまいなまま進めると、結果を解釈する際に誤った判断をします。

題材で確認が必要なのは「金額」です。商品の価格なのか、返金した総額なのか、送料を含むのかで、後の集計の意味が変わります。列名だけで分かるつもりにならず、1行を実際に読みます。

欠損値や表記ゆれの有無を確認する

値が空欄の箇所や、同じ内容なのに表記が異なる箇所がないかを確認します。欠損値や表記ゆれをそのままにすると、集計結果が実態とずれます。

題材では返品理由の表記が揺れます。「破損」「割れ」「こわれていた」が別の値として集計されるため、まとめておかないとカテゴリ別の理由の割合が出せません。

機密情報や個人情報を含むか確認する

分析対象のデータに、機密情報や個人情報が含まれていないかを確認します。含まれている場合は、ChatGPTへそのまま入力する前に、社内の利用ルールに沿った対応を検討する必要があります。

分析目的と見るべきデータ項目を整理する方法

データの状態を確認したら、分析の目的を明確にしていきます。

何を判断するための分析かを明確にする

その分析結果を、最終的に何の判断に使うのかを明確にします。「なんとなく傾向を知りたい」という状態では切り口が定まらないため、判断したい内容を具体的な言葉にしておきます。

題材の判断は「梱包資材を変えるかどうか」です。これが決まると、見る列が絞れます。返品理由と商品カテゴリが要で、配送方法は関係するかもしれない列、顧客の属性は今回は使いません。

比較したい対象と期間を決める

分析目的が定まったら、何と何を比較したいのか、どの期間を対象とするのかを決めます。比較対象や期間が明確であるほど、ChatGPTに依頼する集計内容も具体的になります。

題材は商品カテゴリ同士の比較で、期間は直近12か月です。12か月にするのは、繁忙期と閑散期の両方を含めるためです。

分析に不要な項目を切り分ける

今回の分析目的に関係のない項目を切り分けます。不要な項目を含めたままでは情報が散らかり、結論を導きにくくなります。

ChatGPTで必要な集計方法を決める手順

分析の目的と対象が整理できたら、具体的な集計方法を検討します。

分析目的とデータ項目を渡すと、どの切り口で集計すべきかの候補を出してもらえます。以下はAIに送るプロンプトです。コピペして使ってください。

あなたはデータ分析の経験がある業務担当者です。次のデータで目的を確かめるために、どのような集計をすべきか候補を挙げてください。
・分析の目的:梱包の見直しが必要かを判断する
・データの列名:注文日、商品カテゴリ、返品理由、金額、配送方法
・1行が表す単位:返品1件
・期間:直近12か月、約2,800件
・出力:「集計の切り口/その集計で分かること/必要な列」を1行ずつ書く
・条件:Excelの操作手順は不要です。実際の値は渡していないので、数値の推測はしないでください。

合計・平均・件数など必要な指標を選ぶ

合計、平均、件数といった、どの指標を確認すべきかを相談しながら選びます。目的によって適した指標は異なり、複数を組み合わせることも有効です。

題材で使うのは件数と割合です。金額の平均は、この判断には向きません。高額商品が1件返品されただけで平均が動き、梱包の問題かどうかが見えなくなります。

グループ別・期間別など集計単位を決める

指標をどの単位でグループ分けして見るかを決めます。部署別、商品別、月別など、比較したい対象に合わせた単位にすると、意味のある比較ができます。

題材の単位は商品カテゴリ別と月別の2つです。カテゴリ別で差を見つけ、月別でその差が特定の時期に偏っていないかを見ます。

Excelで実行する集計手順を整理する

方針が決まったら、Excel上でどう集計を実行するか、手順をChatGPTに整理させます。関数を使う方法や機能を使う方法など、状況に応じた進め方を確認します。

ChatGPTでデータの傾向を見つける方法

集計結果が出たら、そこからどのような傾向が読み取れるかを確認します。

集計した結果を渡して、読み取れる傾向を挙げてもらいます。以下はAIに送るプロンプトです。コピペして使ってください。

あなたはデータ分析の経験がある業務担当者です。次の集計結果から読み取れる傾向を挙げてください。
・比べたい軸:商品カテゴリ別と月別
・出力:「気づいた傾向/その根拠になる数値」を1行ずつ書く
・条件:数値から読み取れないことは書かないでください。一般的な相場や他社事例で補わないでください。

【以下、集計結果を記載してください】

※【 】の行は削除し、自分の情報に置き換えてから送信してください。

増減や時系列の変化を確認する

期間ごとのデータがあれば、数値がどう増減しているかを確認させます。羅列では気づきにくい変化のパターンも、整理された形なら把握できます。

題材では、食器カテゴリの返品が11月と12月に集中していることが出てきます。年間の食器返品のうち4割がこの2か月です。

グループ間の差を比較する

部署別や商品別など、グループごとの集計結果に差がないかを比較します。大きな差があれば、追加で確認すべき点を洗い出すきっかけになります。

題材で最も大きい差は、食器カテゴリの返品率が他カテゴリの3倍という点です。返品理由の内訳を見ると、食器の返品の6割が破損です。

外れ値や偏りを確認する

データの中に、他と大きく異なる外れ値や、特定の範囲にデータが偏っている箇所がないかを確認します。外れ値は入力ミスによるものである可能性もあるため、傾向を解釈する前に原因を確認しておくことが重要です。同じ集計を毎月繰り返す場合は、ChatGPTでExcel VBA・マクロを作る方法で処理を自動化する手順を解説しています。

ここが最も間違いの起きる場所です。題材には金額が48万円と入った1件があります。実際は4,800円で、桁を1つ多く入力したものです。この1件を外さずに食器カテゴリの平均返品額を出すと、実態の2倍になります。件数が2,800件あっても、平均は1件で壊れます。件数と割合で見ると決めておけば、この影響を受けません。

CSVデータを分析するときの進め方

CSV形式のデータを扱う場合は、いくつか意識しておきたい点があります。

列名とデータ形式を確認する

読み込む前に、各列の名称と、数値・文字列・日付といったデータ形式を確認します。想定と異なると、集計の際に意図しない結果になります。

題材でずれるのは注文日です。CSVで文字列として読み込まれると、月別の集計ができません。

分析に必要な列だけを扱う

列が多い場合は、分析目的に必要な列だけを抜き出して扱います。不要な列を含めて渡すと、分析すべき範囲が伝わらず確認の手間も増えます。

大きなCSVは分析単位を分ける

件数が非常に多い場合は、一度に全部を分析せず、期間やカテゴリで単位を分けて進めます。単位を分ければ、結果を確認しながら進められます。

ChatGPTの分析結果から考察を組み立てる方法

集計と傾向の確認が終わったら、分析結果をもとに考察をまとめます。

傾向が見えたら、事実と解釈を分けて考察を組み立てさせます。以下はAIに送るプロンプトです。コピペして使ってください。

あなたはデータ分析の経験がある業務担当者です。次の内容をもとに、報告用の考察を組み立ててください。
・読み取れた傾向:食器カテゴリの返品率が他カテゴリの3倍。食器の返品理由の6割が破損。年間の食器返品の4割が11月と12月に集中
・業務上の背景:11月と12月は出荷件数が年間で最も多い
・出力:「事実」「そこから考えられること」「確認が必要なこと」の3つに分ける
・条件:事実と推測を混ぜないでください。渡していない数値を補わないでください。

集計結果から確認できる事実を分ける

分析結果のうち、データから確実に確認できる事実の部分を明確にします。数値として表れている事実と、それに対する解釈は性質が異なるため、まずは事実の部分を整理することから始めます。

題材の事実は3つです。食器の返品率が他の3倍、食器の返品理由の6割が破損、そのうち4割が11月と12月に集中していることです。

原因の推測とデータで確認できる内容を区別する

事実を整理したら、その背景にある原因について、データから確認できる内容と、あくまで推測にとどまる内容を区別します。ChatGPTが提示する原因の説明が、データに基づくのか推測による仮説なのかを意識しながら扱います。

題材の推測は「出荷が集中する時期に梱包の手順が簡略化されている可能性」です。このデータには梱包作業の情報が1列も入っていません。確認できるのは相関で、原因ではありません。

追加で確認すべきデータを洗い出す

現在のデータだけでは判断しきれない部分について、追加で確認すべきデータや情報を洗い出させます。不足している情報を明確にしておくことで、次に取るべき行動が分かります。

題材で必要なのは、11月と12月の梱包作業者の人数と、1件あたりの梱包時間です。これを測るまでは、梱包資材を変える判断はできません。

ExcelデータをAIで扱うときの確認ポイント

ChatGPTによる分析結果は、そのまま業務判断に使う前に、確認する工程を挟みます。Office連携・ファイルの扱い・分析機能の比較観点は、Excel向けAIツールの選び方で比較しています。

元データと集計結果を照合する

示された数値を、元のExcelやCSVのデータと照合します。集計方法の解釈にズレがあると誤った数値で判断するため、この確認は省略しません。

AIが存在しない数値を補っていないか確認する

実際のデータに存在しない数値や、根拠のない推測値が紛れ込んでいないかを確認します。もっともらしい説明でも、元データにない数値が含まれます。

題材で紛れ込むのは「通販の返品率は一般に5〜10%とされています」という一文です。渡した2,800件からは出てこない数字で、自社の判断材料にはなりません。

社外サービスへ渡せないデータは匿名化する

社外のサービスへそのまま渡せない情報が含まれる場合は、匿名化や仮名への置き換えを行ってから使います。精度と情報管理を両立させます。

まとめ

ChatGPTでExcelデータ分析を進めるには、まずデータの項目や欠損値、機密情報の有無を確認し、分析目的と見るべき項目を明確にすることが出発点になります。目的に合わせて集計方法と集計単位を決め、増減やグループ間の差、外れ値といった傾向を確認することで、データの状態を把握できます。分析結果から考察をまとめる際は、事実と推測を区別し、元データとの照合や存在しない数値が補われていないかの確認を行ったうえで、業務の判断に活用してください。Excel業務全体の効率化は、AIでExcel業務を効率化する方法で解説しています。

この記事で追いかけた分析は、返品2,800件から「食器の返品率が他の3倍、理由の6割が破損、うち4割が11月と12月」という3つの事実にまとまります。ただし結論は「梱包を変える」ではありません。梱包作業の情報がデータに1列も入っていないため、次にやることは11月と12月の梱包作業者の人数と作業時間を測ることです。

持ち帰れることは2つです。ひとつは平均ではなく件数と割合で見ること。桁を1つ間違えた1件で、2,800件の平均は壊れます。もうひとつはデータに入っていない列のことは結論にしないこと。相関が出ても、原因はそのデータの外にあります。

よくある質問

Q. 分析の目的がまだはっきりしていない場合はどうすればよいですか。

漠然とした状態でも、まずは「何を知りたいか」をChatGPTに相談しながら言語化していくと、分析目的を整理しやすくなります。題材でも「梱包を変えるか」と決めた時点で、見る列が返品理由と商品カテゴリに絞れます。

Q. CSVファイルのデータ量が多すぎて分析が進みません。

期間やカテゴリなど、意味のある単位でデータを分割してから、それぞれを段階的に分析する方法をおすすめします。

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