ChatGPTで業務フローを整理する方法|ムダな作業と改善ポイントを見つける
日々繰り返している業務の中には、当たり前になりすぎて、ムダに気づけていない工程が潜んでいることがあります。この記事では、ChatGPTを使って業務フローを整理する方法を解説します。現在の手順を可視化するところから、重複作業、待ち時間、手作業が集中している工程を見つけ、改善ポイントに優先順位を付け、改善後のフローを確認するまでの流れを紹介します。
業務フロー全体を俯瞰して見直すことで、個別の作業を改善するだけでは気づけなかったムダを発見しやすくなります。
ChatGPTで業務フローを整理するための準備
フローの整理を始める前に、対象とする業務の範囲と、含めるべき情報を確認しておきます。
対象業務の開始と終了を決める
まず、整理する業務が、どこから始まり、どこで終わるのかを決めます。範囲があいまいなまま整理を始めると、途中で扱う情報が広がりすぎてしまうため、開始と終了の地点を明確にしておきます。
担当者・作業・使用ツールを書き出す
対象業務に関わる担当者、実際に行っている作業内容、使用しているツールやシステムを書き出します。これらの情報が揃っていることで、後にChatGPTへフローを伝える際に、具体的な整理を依頼しやすくなります。
例外処理や承認工程も含めて整理する
通常の流れだけでなく、例外的に発生する処理や、承認が必要な工程も含めて書き出します。例外処理を見落としたまま整理すると、実際の業務と異なる単純化されたフローになってしまい、改善の検討が的外れになる可能性があります。
現在の業務手順をChatGPTで可視化する方法
準備した情報をもとに、現在の業務手順を可視化していきます。
作業を発生順にChatGPTへ伝える
書き出した作業を、実際に発生する順番でChatGPTへ伝えます。順番通りに伝えることで、ChatGPTが業務全体の流れを正しく把握し、後の分析の精度が高まります。
入力・処理・出力の流れに分ける
伝えた作業を、情報が入ってくる工程、その情報を処理する工程、結果を出す工程という流れに分けて整理するようChatGPTに指示します。この整理によって、業務全体がどのような流れで進んでいるのかを構造的に把握できます。
担当者の受け渡しが分かる形にする
作業が担当者間でどのように受け渡されているかが分かる形に整理するよう指示します。担当者の切り替わりが見えるようにしておくことで、後述する待ち時間やボトルネックを見つけやすくなります。
重複している作業を見つける方法
可視化した業務フローの中から、重複している作業を探します。
同じ情報を複数回入力する工程を探す
同じ情報を、異なるシステムや書類に複数回入力している工程がないかをChatGPTに探させます。同じ情報の入力が繰り返されている工程は、入力の一元化などによって改善できる可能性があります。
同じ確認を別担当者が繰り返す工程を探す
同じ内容の確認を、複数の担当者がそれぞれ行っている工程がないかを確認します。確認作業が重複していると、その分の時間が余計にかかるだけでなく、確認漏れの責任の所在もあいまいになりやすくなります。
待ち時間とボトルネックを見つける方法
業務フローの中で、時間がかかっている箇所を見つけます。
承認や返答待ちで止まる箇所を探す
承認や、他部署からの返答を待つことで、業務が止まっている箇所をChatGPTに探させます。待ち時間が長い工程は、承認フローの見直しや、事前確認の仕組みによって改善できる場合があります。
前工程の遅れが後工程へ影響する箇所を探す
前の工程が遅れることで、後の工程にも影響が連鎖している箇所を確認します。このような箇所は、業務全体の遅れに直結しやすいため、優先的に見直す価値がある工程として扱います。
作業が一人に集中する箇所を探す
特定の担当者に作業が集中している箇所がないかを確認します。一人に集中している工程は、その担当者が不在の場合に業務全体が滞るリスクを抱えているため、分担や仕組み化の検討対象になります。
手作業が集中している工程を見つける方法
手作業に頼っている工程は、AIや既存の機能で補助できる可能性がある領域です。
転記や定型入力が多い工程を探す
ある資料から別の資料へ情報を転記する作業や、決まった形式のデータを入力する作業が多い工程を探します。転記や定型入力は、ミスが発生しやすく、時間もかかりやすい作業のため、改善効果を見込みやすい領域です。
毎回同じ文書を作る工程を探す
毎回似たような内容の文書を、一から作成している工程がないかを確認します。定型的な文書作成は、テンプレート化やAIによる下書き作成で効率化しやすい工程です。
AIや既存機能で補助できる作業を切り分ける
手作業が多い工程の中から、AIや既存のツール機能で補助できそうな作業を切り分けます。すべてを自動化しようとするのではなく、補助できる部分から見極めることで、現実的な改善策を検討しやすくなります。
改善ポイントに優先順位を付ける方法
見つかった改善候補が複数ある場合は、どこから着手するかを判断する必要があります。
発生頻度と作業時間で効果を比べる
各改善候補について、発生する頻度と、かかっている作業時間をもとに、改善による効果を比較します。頻度が高く時間もかかっている工程ほど、改善による効果が大きく表れやすくなります。
改善の難易度とリスクを確認する
効果の大きさとあわせて、その改善を実施する難易度や、変更に伴うリスクも確認します。効果が大きくても、実施の難易度が非常に高い場合は、着手の順番を後にする判断も必要です。
小さく試せる工程から着手順を決める
効果とリスクを踏まえたうえで、小さく試せる工程から着手する順番を決めます。業務フロー全体を一度に変えようとせず、一部の工程から試すことで、想定外の問題が起きた場合にも対応しやすくなります。
改善後の業務フローを作るときの確認ポイント
改善案をもとに新しいフローを作る際は、いくつかの点を確認しておく必要があります。
必要な承認やチェックを削っていないか確認する
効率化を優先するあまり、本来必要な承認やチェックの工程まで削ってしまっていないかを確認します。ムダな重複を省くことと、必要な確認を省略することは異なるため、この区別を意識して見直します。
新しい手順が担当者に無理なく実行できるか確認する
改善後の手順が、実際に担当者にとって無理なく実行できる内容になっているかを確認します。整理した図の上では効率的に見えても、実際の業務では負担が大きい手順になっていないか、現場の視点で確認することが重要です。
改善前後で効果を比較できる指標を決める
改善の効果を後から確認できるよう、比較のための指標をあらかじめ決めておきます。作業時間や処理件数など、改善前後で比較できる指標を決めておくことで、実施した改善が実際に効果を上げているかを検証できます。
まとめ
ChatGPTで業務フローを整理するには、対象業務の範囲を決め、担当者・作業・ツールの情報を書き出したうえで、発生順にChatGPTへ伝えて可視化することが出発点になります。可視化したフローから、重複作業、待ち時間、手作業が集中する工程を見つけ、発生頻度と作業時間、改善の難易度とリスクを踏まえて着手順を決めます。改善後のフローを作る際は、必要な承認やチェックを削っていないか、担当者が無理なく実行できるかを確認し、効果を検証できる指標を決めたうえで運用を始めてください。
よくある質問
Q. 業務フローが複雑で、どこから整理すればよいか分かりません。
まずは対象業務の範囲を小さく区切り、開始と終了が明確な一つの業務から可視化を始めると、取り組みやすくなります。
Q. 改善案を実施したあと、効果が出ているか分かりにくいです。
改善前の作業時間や処理件数などをあらかじめ記録しておき、改善後の数値と比較することで、効果を客観的に確認しやすくなります。